■Open WebUI ツール機能スキル機能の目的と使い方
はじめに
ここでは、Open Web UIの「ツール (Tools)」と「Skills(スキル)」について紹介します。
◆「ツール (Tools)」
「ワークスペース」内の「ツール (Tools)」は、「スキル (Skills)」と非常によく似ていますが、より「外部サービスや特定のソフトウェアと連携させるための道具箱」という側面が強い機能です。
簡潔に申し上げますと、「AIが、ブラウザの外にある世界(Web検索、画像生成、計算機、データベースなど)を操作するためのインターフェース」を定義する場所です。
1.主な目的:AIに「実行手段」を与える
AI(Llama 3)は通常、テキストのやり取りしかできません。
しかし「ツール」を設定すると、AIは自分の知識で足りない時に「これはあのツールを使って調べよう/処理しよう」と自分で判断して動けるようになります。
- 最新情報の取得: Google検索やDuckDuckGo検索ツールを使って、最新ニュースを拾ってくる。
- 高度な計算: Pythonコードを実行して、複雑な統計処理やグラフ作成を行う。
- 外部連携: GitHubのIssueを確認したり、Notionにメモを書き込んだりする。
2.「スキル (Skills)」と「ツール (Tools)」の違い
Open WebUIの設計思想としては以下の通りです。
・スキル (Skills / Functions):
主に内部的な処理(プロンプトの加工、回答のフィルタリング、簡単な計算など)。
AIの「思考回路」や「振る舞い」を拡張するイメージ。
・ツール (Tools):
主に外部リソースへのアクセス(API連携、Web検索、特定アプリの操作)。
AIが手に持つ「物理的な道具(ツール)」のイメージ。
技術的な中身(Pythonによる実装)は似ていますが、「AIが自律的に選んで使う道具」 として定義するのが「ツール」です。
3.使いかたの流れ
1).ツールの入手(インポート)
Open WebUI Community (Tools) にアクセスします。
「Google Search」「WolframAlpha(計算)」「YouTube Transcriber」などの便利なツールが公開されているので、URLをコピーして自分のOpen WebUIにインポートします。
2).設定と有効化
ツールによっては、Google APIキーなどの設定が必要な場合があります。
3).モデルへの紐付け
ワークスペース > モデル の編集画面を開きます。
「Tools」の項目で、作成・インポートしたツールを選択して有効にします。
4.実際の挙動(会話の例)
ツール(例:Web検索)を有効にしたモデルで、以下のように質問したとします。
ユーザー: 「今日の東京の天気と、一番近いランチのおすすめを教えて」
AIの判断: 「自分の知識(Llama 3の学習データ)には今日の天気はない。Web検索ツールを使おう」
↓
ツールの実行: AIが裏側で検索クエリを生成し、検索結果を取得。
↓
回答: 検索結果をもとに、「今日は晴れです。近くには〇〇というお店があります」と回答。
5.活用のヒント:まずは「Web検索」から
Open WebUIをUbuntuで運用する場合、Llama 3の知識を補完するために「Web検索ツール」を導入するのが最も体感的なメリットが大きいです。
おすすめの始め方
1).コミュニティサイトで「Web Search」系のツールを探す。
2).インポートして、必要なAPIキー(SearXNGやGoogleなど)をセット。
3).モデル設定でそのツールをONにする。
◆「Skills(スキル)」
「ワークスペース」内の「Skills(スキル)」は、Open WebUIの中でも最も高度でエキサイティングな機能です。
簡潔に申し上げますと、「AIに『計算』や『検索』、『特定の処理』といった実務能力(Pythonコード)を後付けする機能」です。
これまでの「モデル」や「プロンプト」は、AIに「言葉(テキスト)」で指示を出すだけでしたが、スキルはAIに「道具(プログラム)」を持たせるイメージです。
1.主な目的:AIの限界を超える
AI(LLM)には、「最新のニュースを知らない」「複雑な計算が苦手(計算ミスをする)」「特定のファイル形式を操作できない」といった弱点があります。
スキルを使うと、これらを解決できます。
- 計算の正確化: 数式を解くPythonスクリプトをスキルとして登録すれば、AIは頭の中で計算せず、プログラムを実行して正確な答えを出す。
- 外部データの取得: 特定のAPIを叩いて、天気予報や株価、最新のニュースを取得する機能を与えられる。
- ファイルの加工: 「画像をリサイズする」「CSVをExcelに変換する」といった実務処理を、AIがコードを介して行えるようになる。
2.「スキル」の正体
スキルの正体は Pythonコード です。
Open WebUIには「Function(関数)」という仕組みがあり、AIが「この質問に答えるには、あの道具(スキル)が必要だ」と判断したときに、そのPythonコードが自動的に実行されます。
3.具体的な使い方の流れ
1).ワークスペース > Skills に移動します。
2).「+」ボタン または 「Discover Skills(スキルを探す)」 をクリックします。
「Open WebUI Community」というサイトに、世界中のユーザーが作った便利なスキルが公開されています。そこからインポートするのが一番簡単です。
3).スキルを作成/編集する画面では、Pythonの関数を書きます。
例えば、「指定した都市の天気を取得する関数」などを定義します。
4).モデルに紐付ける
作成したスキルを有効にすると、AIとの会話中に自動的に(またはモデル設定で指定して)その機能が使えるようになります。
4.活用例
- URLの要約: URLを貼り付けると、AIがその中身をスクレイピングして取ってきて要約するスキル。
- グラフ作成: データを渡すと、Matplotlibなどを使ってグラフ画像を出力してくれるスキル。
- Google検索: LLMの知識が古くても、裏でGoogle検索をかけて最新情報を踏まえて回答するスキル。
5.他の機能との違い
| 機能 |
役割 |
難易度 |
| プロンプト |
言い方の「型」を決める |
★☆☆(初級) |
| ナレッジ |
参照する「知識(本)」を渡す |
★★☆(中級) |
| モデル |
「人格・専門性」を固定する |
★★☆(中級) |
| スキル |
「実働するプログラム(道具)」を渡す |
★★★(上級) |
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