復旧時に使用するバックアップデータの作成手順をご説明します。
Mondo Rescueのバックアップはmondoarchiveコマンドを使用して行います。
$ mondoarchive -O(V) [ オプション ]
-O:バックアップの実行 -V:バックアップデータの検証
オプション |
説明 |
-i |
バックアップデータをISOイメージで出力する |
-c speed |
バックアップデータをCD-Rに出力する |
-w speed |
バックアップデータをCD-RWに出力する。 |
-r speed |
バックアップデータをDVDに出力する。 |
-p prefix |
バックアップイメージ(ISO)のファイル名。 |
-n mount |
バックアップデータをNFSに出力する。 |
-D |
差分バックアップを行う。 |
-E "path" |
バックアップ対象から除外するディレクトリ。 |
-I "path" |
バックアップ対象のディレクトリ。 |
-N |
ローカルディスクのみバックアップの対象とする。NFSなどは除外する。 |
-d dir |
バックアップイメージの出力パス |
-g |
バックアップの進行をGUIモードで表示する。 |
-s |
CD/DVD、ISOの最大サイズ。 |
mondoarchiveコマンドの実行例を紹介します。
システムのフルバックアップデータを、/mnt/foo にisoイメージとして出力
$ mondoarchive -Oi -d /mnt/foo -E '/mnt/foo /mnt/foo2' -p `hostname`-`date +%Y-%m-%d`
システムのフルバックアップデータを、DVDに出力(出力後バックアップデータの検証を行う)
$ mondoarchive -OVr -d /dev/scd0 -g -s 4480m
/home以下をバックアップし、CDーRに出力(書き込み速度は×16)
mondoarchive -Oc 16 -s 700m -g -I "/home"
また、mondoarchiveは対話形式でも行うことができます。
対話形式でロカールディスクにバックアップイメージ(ISO)を作成する手順を紹介します。
[mondoarchiveの対話形式]
1.バックアップイメージ格納ディレクトリの作成
バックアップイメージ(iso)の出力先となるディレクトリを作成します。
ここでは、例としてhomeディレクトリにbackupを作成します。homeディレクトリで以下のコマンドを実行します。
$ mkdir backup
2.GUI画面の起動
端末で、以下のコマンドを実行します。
$ sudo mondoarchive
※スワードの入力を求められたら入力してください。
3.バックアップイメージの出力先を選択
出力先は、CD-R、CD-RW、DVD、USB、Tape、NFS、ローカルディスクから1つ選択します。
今回は、手順1.で作成したディレクトリに出力するため、[Hard disk]を選択します。
4.バックアップイメージの出力先パスを入力
手順1.で作成したフォルダのパス(例:/home/ubuntu/backup)を入力し、[OK]を選択します。
5.圧縮率の選択
圧縮率は、Maximum、Average、Minimum、None から1つ選択します。
圧縮率が高いほど、バックアップイメージは小さくなりますが、バックアップ/リストアに掛かる時間が大きくなります。
また、既に圧縮されているファイルが多数ある場合は、圧縮の効果をあまり期待できない可能性があります。
今回は、[Maxuimum]を選択します。
6.バックアップイメージの最大サイズを設定
後ほどISOからCD-Rに書き出す場合は700、DVDに書きだす場合は4480を指定します。
今回はデフォルトの4480にします。
7.バックアップイメージのファイル名を入力
今回はデフォルトの"mondorescue"をファイル名とします。
8.バックアップ対象のディレクトリを指定
今回はフルバックアップを行うので、/ を指定します。
部分的なバックアップを行う際、複数のディレクトリを指定したい時は | で区切ります。
(例: /home/ubuntu | /home/guest )
9.バックアップ対象で除外するディレクトリを指定
除外するディレクトリがある場合は入力してください。
(/tmp /proc は常に除外されます。)
無い場合は、未入力のままにします。
除外ディレクトリを複数指定する場合は、| で区切ります。
11.一時ディレクトリの指定
作業用一時ディレクトリを指定します。デフォルトから変更する必要はありません。
12.検証の可否
バックアップイメージ作成後、バックアップデータを検証するか指定します。
13.カーネルタイプの設定
カーネルタイプを尋ねられます。(OSがGentooで1.4未満、Debianで3.0未満はNOを選択する)
Ubuntuなので[Yes]を選択します。
14.最終確認
最終確認が行われます。バックアップを実行して問題なければ[OK]を選択します。
バックアップ処理が開始されます。
処理終了後、/home/backup 以下に、isoファイル(mondorescue.iso)が作成されます。
isoイメージはUbuntu付属のCD/DVD作成ソフト「Brasero Disc Burner」などを使用して、CD/DVDとして保存することができます。
いざ障害が発生した時に、このCD/DVDを使用して復旧を行います。